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11月, 2023の投稿を表示しています

マリー・マドレーヌ・フラン=ノアンの"Alphabet en images"

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フランスのイラストレーター、 マリー・マドレーヌ・フラン=ノアン(Marie-Madeleine Franc-Nohain, 1878-1942)による"Alphabet en images"(1933年)。 アルファベット絵本というと、A-abeille(蜜蜂)、B-bouquet(花束)、C-chat(猫)のように、動植物や物の名前で説明するものが多いと思うのですが、こちらは人名を組み合わせた珍しいタイプ。 しかも「VINCENT va au village vendre son veau(ヴァンサンは子牛を売りに村へ行く)」のように、登場した子どもの名前と同じ文字で始まる名詞や動詞を使って文章が作られていて、言葉を学ぶための本としてなかなかよく考えられていると思います。この文章もマリー・マドレーヌ・フラン=ノアン自身によるもの。 M・P・S・Vの4文字が2枚ずつあるため、イラストは中表紙を含めて31枚あります。

読書週間 2023

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毎年、読書週間の期間中には毎日、Twitter(現在はX)で読書に関する絵や写真をUPしています。 最近は何らかのテーマを決めてあげているのですが、2023年はアメリカのイラストレーター、ジェシー・ウィルコックス・スミス(1863-1935)のイラストから“本を読む人”を描いたものを選んでツイートしました。 ジェシー・ウィルコックス・スミスは非常に多作な画家だっただけあって、本を読む人々のイラストも沢山描いています。紹介するのに2週間では全然足りないくらい。なので、ここではTwitterにあげた14枚にもう少しプラスして紹介します。 最初にあげたのは、これ。アメリカの子どものための読書週間のポスター。 このポスターは1920年と入っていますが、最初にこのイラストが使用されたのは1919年。好評だったため、1930年までの間に幾度も使用されたようです。

中原淳一の「娘十二ヶ月」

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画家、イラストレーターであり、デザイナー、編集者、人形作家でもあった中原淳一の木版画「娘十二ヶ月」──1939(昭和14)年から1940(昭和15)年にかけて制作され、1940(昭和15)年に毎月1枚ずつ、会員限定で配布されたものだそう。彼の木版画作品の中でも代表作とされ、現在でも復刻版やポストカードなどが販売されています。